ずぼら女子奮闘記

ずぼら女子がリアルでは言えないことを吐き出すブログ。

消えた秘密基地

小学生の頃、私たちには秘密基地があった。

近所の林の木の上に。
林の中に一際大きな木があって、その木には床があった。工事現場においてあるような網網の鉄板が2枚、絶妙なバランスで枝の上に乗っていた。
なんと二層構造。
私たちが見つけた時には既に秘密基地は完成していた。きっと誰かが作ったのだろう。
その時には既に使われいる気配がなかったのですぐに私たちの秘密基地になった。

小学校から帰ったらランドセルを玄関に放り出し、秘密基地までダッシュした放課後。
「秘密基地同盟」なんてものを作って、どうやって秘密基地を大きくしていくか、メンバーは増やすのか、なんてことを話したりした。
椅子やブランコが少しずつ増えていった。
ポケモン対戦をした。遊戯王やデュエマをした。

あのドキドキはすごい。
秘密基地の響きもさることながら、自分の家以外に、むしろそれ以上自由にできる空間。
自分たちの"基地"なんだ、ここは自分たちの"王国"だという気持ちを抱きながら毎日楽しい日々を過ごしていた。

 


ある日、いつも通りに放課後になり秘密基地に向かった。
自分たちの秘密基地が無くなっていた。
秘密基地を構成していた道具が無くなっていただけではなく、秘密基地の木が、林が全て消えていたのだ。

突然のことでびっくりした私はいつも通りに友達が集まってくるのを待った。
遅れてやって来た友人も、驚いて固まり続けているだけ。ショックで泣き出す子もいた。

どうやら秘密基地に使われていた土地は、どこかの会社が使うことになったらしく木が伐採されてしまったようだ。
小学生の私には分からなかったけど、今思うにきっと秘密基地に使われていた土地は誰かの私有地だったんだと思う。
しばらくなんらかの理由で放置されていて、そこがちょうど子供のいい遊び場になっていた、ということだ。
土地の所有者には申し訳ないことをしたと思う。

10年以上たった今でも鮮明に秘密基地が思い出せる。あの秘密基地は本当に楽しかった。

今、子供が自由に遊べる森や林はどれくらい残っているのだろうか。
市街化だ都市開発だ云々言うつもりはないけれど、私にもし子供ができたら近所に思いっきり走り回ったり泥んこになれる、欲を言えば木登りとか秘密基地作りができるような環境があったらいいな、とふと思った。