ずぼら女子奮闘記

ずぼら女子がリアルでは言えないことを吐き出すブログ。

5年ぶりの再会

5年前のあの日、私たちは負けた。そして部活を引退した。

 

中高6年間継続した部活。特に高校時代は私の生活の9割以上を部活が占めていた。

部活の引退を機に、ぱったりとその競技をすることはなくなった。大学に入った時にもう一度再開することも考えたが、他のことに打ち込むことに決めた。

たまにやりたいなと、体がうずくこともあったがもう一度足を踏み入れることまですることはなかった。遊びでは何回かやったが、あくまでお遊びだった。

 

先日、ふと思い立って部活の同期を誘ってもう一度その競技をやることにした。

あいにく(?)自分のやっていた競技は相手がいないと成立しないものなので、一人でやることはできない。ダメ元で誘ってみたら想定外にやる気のある返事を貰えたので、久しぶりに体育館へ行くことにした。

5年間押入れの中に眠っていた道具を探し当てるのにも精一杯。ユニフォームなんて引退以来どこへいったか分からない状態だった。

仕事でふらふらになりながら帰ってきた後、家の中を大捜索しながらも不思議と胸は高まっていた。

 

 

そして当日。体育館へ入った瞬間、当時の部活の様子があっという間に蘇ってきた。

ボールの音、シューズの音、まず聴覚が最初に反応した。

「あぁ、この音大好きだったな」全身で感じた。

ユニフォームに着替える。

普段履くことは決してないズボンの短さに若干戸惑いながらも、すぐに気にならなくなった。

体育館に入り、ラケットとボールを取り出す。シューズを履く。

シューズを履く手順は、体が覚えていた。何も考えずに、5年前のやり方でシューズを履いた。

「はやくはやく」と心が前のめりになる。

「まぁ慌てるな」ともう一人の自分が囁く。準備体操を念入りにした。

久しぶりの運動で怪我をしたら元も子もない。

 

準備はできた。タオルを台の下にひっかけ、ラケットとボールを握りしめる。

部活の大切な仲間と「何回ラリーが続くと思う?」「3回続けば上出来?」なんて笑いあった。

懐かしさを感じながら、ちょっぴり手は震えながら、いざ。

自分が打ち出したボールの音が体育館に響く、ラバーで球を打ち返したときの感触は5年前のままだ。

カンカンカン、3回続いた。

カンカンカンカンカン、5回続いた。

あっという間にのめりこんでいった。互いに口に出さずとも、部活で練習を始める時のメニューと全く同じ順番で、私たちは夢中で球を打ちあった。

 

ラケットの振り方、体の動かし方、球の動き、全て身体が覚えていた。

何も考えずに、勝手に体が動く。現役の時と比べたら正確さやスピードは劣っていたけれど、5年ぶりとは思えないほどあっという間に感覚を取り戻していった。

 

すぐに全身が汗でびっしょりになった。日常で汗をかくのはただただ不快なのに、不思議と不快な気持ちにはならない。むしろ清々しい気持ち良さだった。

スポーツドリンクを3本消費した。それ以上の汗をかいたと思う。

 

現役の時ほどのラリーはできなかったけれど、8割くらいは追いつけたんじゃないかと思う。

サーブ、ツッツキ、ドライブ、ブロック、ドライブ、バックハンド。

どんどん繋がりだすラリー。自分の強打が決まった時の気持ち良さ。

「これだよ、これ、たまんない」2人でニヤニヤしながら、夢中で打ち合った。最高に気持ち良かった。本当に楽しかった。

 

打つ時の癖とか、ラケットをうちわ代わりにして仰ぐ行為とか無意識のうちにどんどん出てくる。2人で見つけて、ニヤっとして、またすぐに打ち合う。

自分の打った球が決まらなくなると、反省して原因を探す思考も復活した。

もっと速く、もっといいコースに、相手が届かないところへ一球でも多く返したい。

これが私のやっていた競技をプレーする人たちの共通の想いだと思う。

 

あっという間の時間だった。まだまだ打ち足りないけど、時間の関係で切り上げた。

シャワーを浴びて、着替えて、セブンティーンアイスを食べた。運動後のセブンティーンアイスはハーゲンダッツよりも美味しいという持論がある。

そして化粧をした。5年前との違いは、運動後に化粧をするようになったこと。

それ以外は何も変わっていなかった。

 

自分の中で眠っていた、歯車が一つ動き出したような気がする。

本格的に再開するのも悪くない、むしろかなり乗り気になっている自分がいる。

楽しいよ、卓球。これからもよろしくね、私のマイラケット。